この記事で分かること
この記事では、パスワードを安全に管理するための基本を初心者向けに解説します。
主に、次の内容が分かります。
- パスワードの使い回しが危険な理由
- 安全なパスワードを作る考え方
- パスワード管理アプリを使うメリット
- 二段階認証を有効にする理由
- パスワードを変更した方がよい場面
- やってはいけない管理方法
メール、SNS、ネット通販、銀行、クラウドサービスなど、今は多くのサービスでパスワードを使います。
すべてを覚えようとすると大変ですが、使い回しや簡単すぎるパスワードは危険です。
大切なのは、無理に暗記しようとすることではなく、管理しやすく安全な仕組みを作ることです。
パスワード管理で大切な考え方
パスワード管理で大切なのは、「使い回さない」「長くする」「安全に保管する」の3つです。
この3つを意識するだけでも、かなり安全性を高めやすくなります。
反対に、次のような使い方は避けた方がよいです。
- 同じパスワードを複数サービスで使う
- 短くて分かりやすいパスワードにする
- 誕生日や名前を入れる
- メモ帳や付箋にそのまま書く
- 家族や友人と共有する
- メールやチャットにパスワードを送る
パスワードは、家の鍵や銀行カードの暗証番号に近いものです。
軽く扱わず、必要な場所だけで使うようにしましょう。
パスワードの使い回しを避ける
一番避けたいのが、パスワードの使い回しです。
たとえば、メール、SNS、ネット通販、動画サービス、クラウドストレージなどで同じパスワードを使っていると危険です。
どれか1つのサービスからパスワードが漏れた場合、同じパスワードを使っている別のサービスにもログインされる可能性があります。
重要なサービスは必ず別のパスワードにする
すべてのサービスで別々のパスワードにするのが理想です。
特に、次のサービスは必ず別のパスワードにしましょう。
- メール
- 銀行や証券
- クレジットカード
- スマホ決済
- クラウドストレージ
- SNS
- 仕事で使うサービス
メールアカウントは特に重要です。
多くのサービスでは、パスワード再設定にメールを使います。メールアカウントを乗っ取られると、他のサービスまで危険になることがあります。
長いパスワードにする
パスワードは、短いものより長いものの方が安全にしやすいです。
記号や大文字を無理にたくさん入れるよりも、まずは長さを意識しましょう。
たとえば、password や 12345678、qwerty、名前と誕生日を組み合わせたものなど、短くて推測されやすいパスワードは避けます。
代わりに、長めで推測されにくい形にします。たとえば、関連のない複数の単語を組み合わせる、ランダムな文字列を使う、パスワード管理アプリで生成する、といった方法があります。
覚えやすさよりも管理しやすさを重視する
すべてのパスワードを自分で覚えようとすると、どうしても簡単なものや使い回しになりがちです。
安全に管理するなら、覚えるパスワードを少なくして、その他はパスワード管理アプリに任せる方法が現実的です。
自分で覚えるのは、パスワード管理アプリに入るためのマスターパスワードだけにすると、管理しやすくなります。
パスワード管理アプリを使う
パスワード管理アプリは、複数のパスワードを安全に保管するためのツールです。
主なメリットは次の通りです。
- サービスごとに違うパスワードを使いやすい
- 長く複雑なパスワードを生成できる
- パスワードを暗記する負担を減らせる
- 入力時に自動入力を使える
- 弱いパスワードや使い回しに気づきやすい
ブラウザやスマホにもパスワード保存機能があります。
すでに使っている端末の標準機能から始めてもよいですし、専用のパスワード管理アプリを使う方法もあります。
マスターパスワードを大切にする
パスワード管理アプリを使う場合、マスターパスワードがとても重要です。
マスターパスワードは、他のパスワードを守るための鍵です。
次の点に注意しましょう。
- 他のサービスと使い回さない
- 短すぎるものにしない
- 名前や誕生日を入れない
- 紙に書く場合は保管場所に注意する
- 他人に教えない
マスターパスワードを忘れると、保存したパスワードを取り出せなくなる場合があります。
設定時には、復旧方法やバックアップ方法も確認しておきましょう。
二段階認証を有効にする
二段階認証は、パスワードに加えて、もう1つの確認を行う仕組みです。
たとえば、次のようなものがあります。
- 認証アプリのコード
- SMSで届くコード
- メールで届くコード
- セキュリティキー
- 生体認証
- パスキー
パスワードが漏れてしまっても、二段階認証があれば不正ログインを防げる可能性が高くなります。
重要なアカウントから有効にする
最初に有効にしたいのは、重要なアカウントです。
- メール
- 銀行や決済サービス
- SNS
- クラウドストレージ
- 仕事で使うアカウント
- パスワード管理アプリ
全部を一度に設定するのが大変なら、まずはメールとお金に関わるサービスから始めましょう。
バックアップコードを保管する
二段階認証を設定すると、バックアップコードが発行されることがあります。
これは、スマホをなくした時や認証アプリが使えない時に必要になる場合があります。
バックアップコードは、次のように保管します。
- パスワード管理アプリに保存する
- 紙に印刷して安全な場所に保管する
- スマホだけに保存しない
- 他人に見える場所へ置かない
バックアップコードをなくすと、アカウントに入れなくなることがあります。
設定時に必ず保管しておきましょう。
パスワードを変更した方がよい場面
パスワードは、意味なく頻繁に変えればよいというものではありません。
変更を繰り返すと、覚えやすい弱いパスワードにしたり、少しだけ変えたパスワードを使ったりしやすくなります。
ただし、次のような場合は変更した方がよいです。
- パスワードが漏れた可能性がある
- 不審なログイン通知が届いた
- 知らない端末からログインされている
- 同じパスワードを別サービスでも使っていた
- 共有PCや公共PCでログインした
- フィッシングサイトに入力した可能性がある
- 退職や担当変更で共有をやめたい
心当たりがある場合は、早めに変更しましょう。
変更する時は、同じパスワードの使い回しも一緒に見直すことが大切です。
フィッシングに注意する
パスワードが強くても、偽サイトに入力してしまうと危険です。
フィッシングとは、本物そっくりのメールやWebサイトで、パスワードや認証コードを盗もうとする手口です。
次のようなメールや画面には注意しましょう。
- 今すぐログインしてください
- アカウントが停止されます
- 支払い情報を更新してください
- 不審なログインがありました
- 荷物の再配達手続きをしてください
- 本物に似たURLになっている
焦らせる文章がある時ほど、すぐにリンクを押さない方が安心です。
公式アプリやブックマークから開く、URLを確認する、メール内リンクを避けるなどの対策をしましょう。
パスワードを共有しない
家族や友人、同僚であっても、基本的にパスワードは共有しない方が安全です。
どうしても共有が必要な場合は、次のように考えます。
- 個人アカウントを共有しない
- 共有用アカウントを作れるか確認する
- 権限を分けられるサービスを使う
- 共有後は必要に応じてパスワードを変更する
- メールやチャットでそのまま送らない
仕事で使うサービスでは、個人ごとにアカウントを分け、権限で管理するのが基本です。
パスワードを1つ共有して全員で使う形は、誰が何をしたか分かりにくくなります。
やってはいけないパスワード管理
パスワード管理で避けたいことをまとめます。
- 同じパスワードを使い回す
- 短いパスワードを使う
- 名前や誕生日を使う
- メールやチャットで送る
- 付箋に書いて画面に貼る
- メモ帳にそのまま保存する
- 認証コードを他人に教える
- 不審なリンク先に入力する
特に、認証コードは他人に教えてはいけません。
サポート担当者や銀行、配送会社などを名乗っていても、認証コードを聞かれたら注意してください。
安全に管理するための手順
初心者が始めるなら、次の順番がおすすめです。
- 重要なアカウントをリストアップする
- メールのパスワードを強くする
- メールに二段階認証を設定する
- パスワード管理アプリを使い始める
- 重要なサービスから使い回しをやめる
- 不要な古いアカウントを整理する
- 定期的に不審なログインがないか確認する
一度に全部やろうとすると大変です。
まずは、メール、決済、SNS、クラウドなど、重要なものから順番に見直しましょう。
まとめ
パスワードを安全に管理するには、難しい知識よりも基本を守ることが大切です。
まず意識したいのは、次のポイントです。
- パスワードを使い回さない
- 長く推測されにくいパスワードにする
- パスワード管理アプリを使う
- 重要なアカウントに二段階認証を設定する
- 不審なリンクに入力しない
- 認証コードを他人に教えない
すべてを完璧にしようとすると大変ですが、重要なアカウントから順番に見直すだけでも安全性は高められます。
特に、メールアカウントとお金に関わるサービスは優先して守りましょう。
パスワードは、毎日のデジタル生活を守る大切な鍵です。無理なく続けられる管理方法を作って、安全に使っていきましょう。